其の三 吉澤ひとみの卒業と新垣発言


モーニング娘。の4代目リーダー、吉澤ひとみ(22)が全国ツアーの最終日となった6日、さいたまスーパーアリーナ公演でモー娘。を卒業した。「今めっちゃ幸せです。最後の最後まで笑って歌って踊ろうぜ!!」。ユーモラスで男っぽいキャラが魅力の吉澤らしく。最後まで涙は一切見せず、明るく元気に完全燃焼した。また、中国出身の新メンバー、ジュンジュン(19)とリンリン(16)がファンに初お披露目された。


http://www.sanspo.com/geino/top/gt200705/gt2007050717.html





新垣「吉澤さんが卒業しちゃうと、私の中でのモーニング娘。がいなくなっちゃうんですよ」




5期メンバー新垣里沙の発言。彼女は素人時代には極度のモーヲタで、モーニング娘。に加入してからも先輩メンバーをリスペクトしてやまない、現在進行形でモーヲタといっていいかもしれないメンバーだ。この発言は、会場内の多くの古参ファンの共感を呼んだことだろう。そして、モーニング娘。から最後の4期メンバー吉澤ひとみが卒業するという大きな意味合いの一つを強く捉えている。「ラブマ」(LOVEマシーン)から「ピース」(ザ☆ピ〜ス!)までの世間的に最も人気を博したモーニング娘。の黄金時代。それを支えた全メンバーが、吉澤の卒業によって、モーニング娘。から完全に姿を消してしまったのである。
吉澤の卒業によって、黄金時代をマンセーし現在を否定する、黄金厨や懐古厨と呼ばれる人達は完全に見切りをつけただろうし、非ヲタである一般層にとってはほとんど知っているメンバーがいなくなってしまったことだろう。ちなみに、5期以降のメンバーはモーニング娘。を生んだASAYANのオーディションとは無縁である。(例外は6期の藤本美貴で、彼女は4期オーディションで落選している。)
しかし、このピンチを逆手に取って、チャンスに変えることはできるだろう。黄金時代の遺産を食いつないでいるだけという世間での今のモーニング娘。のイメージを払拭するチャンスなのである。新しくリーダーに就任する藤本美貴は、旧来までのモーニング娘。色が最も薄いメンバーだ。そして、新しく初の外国人メンバーである中国人のメンバーが入る。藤本美貴の元、新生モーニング娘。として世間にアピールしていけばいいのだ。ただ、必要以上の過去の否定は、古参ファンをさらに減らしてしまうリスクは伴うが。
さて、その新生モーニング娘。の中核メンバーとして新垣の発言を振り返ると、少し心許ない。まるで、今のモーニング娘。メンバーを否定していると受け取られかねないからだ。新垣のコメントの最中、同期の高橋愛が、福井訛りで「ちょっと待って、頼りにならんが?わたし〜」と思わず割って入ってた気持ちが分かる。当然、新垣としてはそんな意味を含めるつもりは微塵もなかっただろうが、去り行く先輩メンバーが振り返ることのない、年長メンバーとしてもっと心強い発言をすべきではなかったか。(それにしても、黄金厨が拒否反応を示したことの一つである5期メンバーであり、そのうちでも最も叩かれた新垣が、黄金厨に同調したかのような意見を示したのは皮肉じみていてあまりにも面白い。新垣里沙モーニング娘。に加入することなくファンをずっと続けていれば、案外黄金厨になってたのかもしれない。)



切捨御免!!


古き伝説は終焉を迎えたのかもしれない。しかし、それは同時に新しい伝説の始まりなのだ・・・!!


次回からしばらく、モーニング娘。吉澤ひとみについて振り返る。